大いに活用しよう 「 所得拡大促進税制 」
- お知らせ
- 投稿日:
昨年度より「所得拡大促進税制」が創設されました。
ひと口で言えば、給与がアップする企業に対して
法人税又は所得税を減税しよう、という制度です。
ただし、従業員を減らしたのでは意味がありません。
従業者を増やし、かつ、一人当たりの給与もアップして
初めて減税の恩恵にあずかることができます。
当事務所もそのような要件を満たすお客様には
この税制を適用した申告書を作成しているのですが、
毎月講読している 「 納税通信 」 によれば
これが意外と条件は満たしていても、この税制を
適用しない法人税又は所得税の申告書が多いそうです。
ちなみに減税の金額は単純化すると「給与増加額の1割」です。
税理士が気を利かして顧客にこの税制の適用を提案すれば
おそらく減税を拒否する社長はいないと思われます。
政府は景気回復を図る「アベノミクス」の一環として
こうした税制を創り、給与引き上げを後押ししています。
政府側から経済界に給与引上げ要請という「ムチ」を
出す代わりに、「アメ」としてこんな減税策が現れたのです。
しかし、肝心の経営者は、
「こうした税制があるから給与を引き上げよう」
と短絡的に考えることはしないでしょう。
業績が良くて従業員を増やし、給与を引き上げたら結果的に
税金が通常より少なくて済んだ、という程度だと思います。
そういう意味では、こうした税制改正は単に
税収を減らすだけの効果しかありません。
もっともこの税制を知ってか知らずか、適用を怠っていれば
税収が減ることは無いかもしれませんが。