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平成23年度税制改正大綱が閣議決定 |
2011年1月10日 |
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平成23年度税制改正大綱が閣議決定されました。
それぞれの税目ごとに大幅な改正となっています。国会での決議は例年3月下旬ですが、ねじれ国会でどのようになるか要注目です。大企業には厳しく、中小企業にとっては優遇事項の多い今回の改正の主な改正項目は以下のとおりです。
☆☆ 所得税
◎ 給与所得控除の上限設定
給与収入が1,500万円を超える場合、給与所得控除は一律245万円となってこの額が上限となります。
◎ 役員給与等に係る給与所得控除の見直し
役員給与収入が2,000 万円を超える場合、給与所得控除額は245万円の上限額から徐々に縮減され、
4千万円超の場合には、一律125万円となります。
国会議員、地方議員、一定の国家公務員、地方公務員も対象となります。
◎ 役員等の退職所得課税の引き上げ
勤続年数が5年以内の法人役員等の退職所得については2分の1課税が廃止されます。
◎ 成年扶養控除の見直し
成年扶養控除(23歳〜69歳)については以下の場合を除き廃止されます。
(1) 扶養親族が障害者、学生、65歳以上の高齢者
(2) 扶養者の合計所得金額が400万円以下
◎ 年金所得者の申告不要制度
公的年金等の収入金額が400万円以下で年金以外の所得が20万円以下の者については申告不要制度
が創設されます。
◎ 金融証券税制
(1) 上場株式等の軽減税率の延長
上場株式等の配当・譲渡所得等に係る10%軽減税率は平成25年12月31日まで2年間延長され、
平成26年1月から本則20%となります。
(2) FX取引課税の一本化
外国為替証拠金取引(FX)については取引所取引だけでなく店頭取引でも税率を分離課税の20%とし、
また、損失額の3年間の繰越控除も可能になります。
◎ 特定支出控除の拡大
特定支出の対象範囲が拡大され、また、適用判定基準も引き下げられます。
◎ 市民公益税制の改正
(1) 認定NPO法人に寄附した場合、新たに税額控除制度が導入され、所得控除制度との選択適用
となります。
(2) 一定の公益法人等、学校法人等にも同様の税額控除制度が導入されます。
☆☆ 法人税
◎ 法人税率の引き下げ
普通法人の法人税率 30% ⇒ 25.5%
中小法人の軽減税率 22% ⇒ 19%
〃 (※) 18% ⇒ 15%
公益法人等、協同組合等 22% ⇒ 19%
(※) 平成23年4月1日から平成26年3月31日までの間に開始する事業年度(特例)
◎ 減価償却計算(定率法)の改正
定率法の償却率を定額法の償却率を2.0倍した数(現行2.5倍)に縮小され、同時に保証率、改定償却率
も改正されます。
平成23年4月1日以後に取得する減価償却資産から適用されます。
(経過措置)
平成23年4月1日前に開始し、同日以後に終了する事業年度ではその年度中に取得した減価償却資産
につき250%定率法で償却できます。
◎ 欠損金の繰越控除
(1) 欠損金及び災害損失金の繰越控除制度における控除限度額が控除前の所得金額の80%となり、
20%は課税されることになります。ただし、中小法人等は適用対象外となります。
平成23年4月1日以後に開始する事業年度から適用されます。
(2) 欠損金の繰越期間が現行の7年から9年に延長されます。
平成20年4月1日以後に終了した事業年度において生じた欠損金が適用対象です。
◎ 貸倒引当金
貸倒引当金の適用法人が銀行、保険会社その他これらに類する法人及び中小法人等に限定されます。
資本金1億円超の一般会社は、貸倒引当金の繰入れ(個別・一括とも)ができなくなります。
◎ 寄付金
一般の寄附金の損金算入限度額を現行の1/2の水準に引き下げられます。
改正後の損金算入限度額 ⇒ (資本金等の額×0.25%+所得金額×2.5%)/4
◎ 中間申告制度
仮決算による中間納付税額が前事業年度の確定税額の6/12を超える場合には仮決算による中間申告書
を提出できないことになります。
◎ 廃止される租税特別措置
(1) 試験研究を行った場合の法人税の特別控除
(2) エネルギー需給構造改革推進投資促進税制
(3) 中小企業等基盤強化税制
◎ その他
(1) グループ法人税制の各種見直し
(2) 雇用促進税制の創設
(3) 研究開発税制(試験研究費の税額控除制度)の改正
(4) グリーン投資減税の創設
☆☆ 相続・贈与税
◎ 相続税における基礎控除の引き下げ
改正前 ⇒ 5,000 万円 +1000 万円 × 法定相続人数
改正後 ⇒ 3,000 万円 + 600 万円 × 法定相続人数
◎ 相続税の最高税率の引き上げ
相続税の税率構造を現行の6段階から8段階にし、最高税率は現行の50%(取得金額3億円超)
から55%(取得金額6億円超)へ引き上げられます。
相続税新税率表改正案
◎ 死亡保険金に係る非課税限度額の改正
500万円に乗じる法定相続人の数は以下の者に限定されます。
(1) 未成年者及び障害者
(2) 相続開始直前に被相続人と生計を一にしていた相続人
◎ 未成年者控除及び障害者控除の引き上げ
相続税における各控除制度において1年当たりの控除額が引き上げられます。
(1) 未成年者・(一般)障害者 ⇒ 6万円から10万円に
(2) 特別障害者 ⇒ 12万円から20万円に
◎ 贈与税における税率構造の区分
税率構造が一般の贈与と20歳以上の直系卑属への贈与の二つに区分され、20歳以上の直系卑属
への贈与は一般の贈与と比べ優遇されます。
◎ 贈与税の最高税率の引き上げ
贈与税の税率構造が現行の6段階から8段階となり、最高税率は現行の50%から55%に引き上げられ
ます。
贈与税新税率表改正案
◎ 相続時精算課税の適用範囲の拡大
受贈者として20歳以上の孫が加えられ、贈与者の年齢要件が65歳以上から60歳以上に緩和されます。
◎ 住宅資金贈与特例の改正
住宅の新築に先行した敷地用の土地取得資金の贈与についても適用されます。
☆☆ 消費税
◎ 免税事業者の要件 ( 事業者免税店制度 ) の厳格化
免税事業者になる要件が追加され、以下の2つの要件を共に満たした場合に免税事業者とされることにな
りました。
(1) 基準期間(前々年)の課税売上高が1千万円以下 (従来の要件)
(2) 直前事業年度の上半期の課税売上高が1千万円以下 (追加された要件)
◎ 95%ルール適用の制限
課税売上割合が95%以上の場合の全額仕入税額控除制度については課税売上高5億円超の事業者は
適用対象外とされます。
控除仕入税額は個別対応の仕入税額を除き、以下の計算式によることになります。
控除仕入税額 = 仮払消費税額 × 課税売上割合
平成24年4月1日以後に開始する事業年度から適用されます。
◎ 還付申告の場合の手続要件
消費税の還付申告書を提出する場合は、「仕入税額控除に関する明細書」の提出が義務化されました。
☆☆ その他
◎ 住民税にける退職所得課税
退職所得に係る個人住民税(所得割)の額から税額の10%を控除する仕組みについては廃止されます。
◎ 更正の請求期間の延長
納税者が更正の請求を行うことができる期間及び増額更正の期間期限が現行の1年から5年に延長され
ます。
◎ 納税者権利憲章の制定等
税務調査事前通知や更正処分の理由附記が法制化されます。
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