1.前期損益修正益 過年度の経理の誤りなどの修正によって生ずる利益金額をいいます。 損失が生じる場合は「前期損益修正損」となります。 例・・・減価償却の過去における超過額・不足額の訂正、過年度に帰属する収益、 税務調査による否認項目の受入れ、償却債権の取立益 (注) 金額的に小額で重要性の無いものは雑収入(損失の場合は雑損失)勘定で処理 出来ます。 2.仕訳事例 ① 税務調査で修繕費90万円が否認され、建物に対する資本的支出とされた。 (借) 建物 900,000 (貸) 前期損益修正益 900,000 ② 貸倒損失で処理していた不良債権のうち10万円が回収された。 (借) 現金 100,000 (貸) 前期損益修正益 100,000 3.個人事業の場合 個人事業の会計処理はあくまで単年度計算を前提としています。 前期以前の修正があった場合は修正申告又は更正の請求により税金の再計算をします が、単年度の利益には関係しないので、例えば上記の仕訳事例について個人事業では次 のようになると思われます。 (借) 建物 900,000 (貸) 事業主借 900,000 (借) 現金 100,000 (貸) 事業主借 100,000